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HOME木の話(目次)>10.新築病「シックハウス症候群」
10.新築病「シックハウス症候群」(ページ1/2)
   〜ホルムアルデヒド(HCHO)について
 最近よく新聞、ニュース等で耳にする「ホルムアルデヒド」。このカタカナを見ただけでピンとくる方もいると思うが、「シックハウス症候群」を引き起こす原因といわれる木質建材用の接着剤と言えばより多くの方に思い浮かべてもらえるのではないかと思う。
 この「ホルムアルデヒド」、一体何かと言うと、内装材、例えばクロス(壁紙)やフロアーを貼る接着剤の中に入っている酸素を含む最も単純な有機化合物で刺激臭のある無色の気体の事だ。ホルムアルデヒドはそれを含む接着剤が乾く段階、つまり接着する課程で空気中に放散され、人体にも影響を与えている。めまいや吐き気をもよおす「シックハウス症候群」を訴える消費者が増え、最近特にマスコミ等が取り上げるようになった。

 ではなぜそれらの接着剤にホルムアルデヒドが必要なのだろう?

 接着剤はすべてがすぐに接着すれば良いというものではない。それぞれの仕事により、作業に適した接着(硬化)の速度がある。またその作業方法も様々で、例えば合板を作成する時に使用する接着剤の場合はホットプレスという作業用機械で熱と圧力により接着させる。つまり、ある程度の熱とある程度の圧力を加える事により硬化する接着剤を使用しているのだ。またクロス(壁紙)やフロアーを貼る時の接着剤は、ある一定の時間をかける事だけにより接着させる。ホルムアルデヒドは、接着剤中の含有量を変える事により、それらの異なる硬化時間を丁度良い速度に調節する事が出来る最も安価な方法なのである。

気中濃度(ppm) 知覚状況
0.2 臭気を感じるが、すぐになれて感じなくなる。
0.5 明らかに臭気を感じる。
1〜2 不快感(目・鼻の刺激)が起こる。
3〜4 刺激による苦痛を覚える。
5〜10 目・鼻・のどに強い刺激。短時間耐えられる限度。
10〜20 涙・せきが出る。深い呼吸が困難になる。
50〜100 5〜10分で深部気道障害を招く。

 現在特に問題なのは住宅。新しいマンション等へ移ってかかる新築病「シックハウス症候群」だ。頭が痛くなったり、目が真っ赤になったり、吐き気がしたりと、前の家に住んでいた時には無かった症状が新しい家に移ってから急に出る。特にマンションは気密性がよい為、気体になったホルムアルデヒドが空気中によどんでしまう。中にはクロス(壁紙)等を全てはがしてしまった人もいるらしい。そこで住宅メーカーでも、ホルムアルデヒドを含まない接着剤を使用してクロス、フロアーを貼ったり、換気口を増やしたり、合板(ベニヤ)を使用しないでその代わりに石膏ボードを使用するなどといった対策を急きょやりはじめている。
 だがその対応も長い目で見た場合、はたして本当に良いのかは首をかしげてしまう。
 例えば新聞に書いてあったが、押入の中を合板を使わずボード貼りにするという。当然合板に比べたらボードのほうが耐久性が少ない。それに合板の場合は多少の湿気を吸ってくれるが、湿気の多い押入の中でボードはどうだろう?
 また、クロスやフロアーを貼るのにホルムアルデヒドの入っていない接着剤を使ったとしても、もしフロアー自体が合板を使用していたらどうだろう?またその家の人が購入した家具、テーブル、イス等から空気中にホルムアルデヒドが放散される場合もある。一体それらをどこまで防ぐ事が出来るのだろうか。
 現在、ホルムアルデヒドを含まない、あるいは含有量の少ない接着剤の価格はとても高い。しかし、新聞によるとマンションメーカーは「企業努力によりマンション価格は上げない。」という。ただでさえコストを押さえられているマンションの仕事に、価格のはる接着剤を使用するという事は、さらに下請業者の負担を増やす事になるのではないだろうか。
次ページへつづく】
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